昇竜拳最強対空説の疑義
初代ストリートファイター以来、昇竜拳は判定の強い技として存在しつづけてきた。
スト�胸�代の大半においても、上昇中完全無敵の恩恵を受け、極めて強い技であったことは見とめよう。
一部のバージョンでは異常なまでにスキが少なかったり、ガードされても反撃を受けないと言った特典もある。
しかし、だ。
対空技としてみると、実は、かなり中途半端な対空技 ではなかったか、
というのが自分が１０年間使いつづけてきた感想である。
「昇竜拳は対空の王様」
だれがこの言葉を最初に言ったかは知らない。
だが、上には上があった！！
過去、昇竜拳以上の対空性能を誇った各キャラの対空技を検証し、今後の対空について考える。
キング・オブ・キングス
初代スト�兇�ら順を追って、思い出に残る対空技を検証しよう。
初代スト��
この時代、最強の対空兵器だったと黒衣が信じつづけているのが、
ガイルの近中Ｋ＆立ち強Ｋの組み合わせ
である。
立ち強Ｋは、大半の遠距離攻撃を撃墜することが可能、最低でも相打ちが取れた。
しかし、恐るべきは、近距離立ち中Ｋである。
何とこの技、見た目に反して、
ガイルの頭上のみならず、めくり攻撃すら撃墜する 超・高性能な技であった。
そう、ガイルはリュウに対し、
サマーソルトキックの溜め時間は一切必要無い
のであった。
これぞ、１ボタン対空の極み。わんだほー。
さすがに手練のブランカやザンギ相手にはサマーが必要だったようだが。
スト�競瀬奪轡�
初代でも可能だったとは思うが（未確認）、
サードの真昇竜並みのダメージを誇る対空 が、スパコンの無いこの時代にも存在した！！
それは、
ダルシムの弱スラ→頭突き（３ＨＩＴ）→ほぼピヨ
→もう１回
である。
なんと、高性能の対空兵器である弱スラから、強Ｐの頭突きが連続技に。
高確率でピヨる点 が見逃せない。
もう１回頭突きで全体力の５分の３を奪う点 が非常にすばらしい。
昇竜拳も２発ヒットでピヨるぐらいの性能が欲しかった。王様なんだぜ？
初代の昇竜拳もガイル、ブランカ、ダル限定、超引き付けで、いちおう出来たんだがね。
ダッシュからはできなくなっちったぜ、ちっ。
ターボ〜スパ�僑�
実はダッシュ時代もそうであったのだが、コマンド入力式の対空で、昇竜拳よりも判定の強い技がある。
タイガー、タイガー、タイガーアパカッ！！
そう、それは、
タイガーアッパーカット
である。
たしかに、無敵時間は昇竜拳よりも短い。
しかし、そんなデメリットは、しゃがんで引き付けて出せば、
１００％解消されるのである。
したがって、しゃがみアパカはサガット使いの必須事項である。
もともと、昇竜拳よりもダメージが大きい ので相打ちオッケーであり、
リーチも昇竜拳より長い。
この時代、タイガーアッパーカットが一方的に負けるシーンを見た人が居るだろうか？
つまり、対空性能に限って言えば、本家昇竜拳を凌駕する技なのである。
ちなみに、スパ２Ｘについては、スパ�競癲璽匹鯀按鵑墨辰鬚靴討い襪里任△靴�らず。
日米決戦でもあちらにはスパ�競汽�ットが二人いるのが良い証拠だと思う。
ゼロシリーズ
スパ２Ｘ以降、スパコンが導入されて、昇竜拳よりも強い対空技はたくさん出現した。
とくにローズのしゃがみ強Ｐ（相打ちオッケー）→スパコンＬＶ３とかには、目が点になったものである。
とくにＺＥＲＯ２ではスパ�僑悗覆澆北掬┿�間が削られ、相打ちになることもあった。
ＺＥＲＯ３ではオリコン発動で一方的にスカされる始末。
スト�轡轡蝓璽�
ブロッキングされて、以上！！！
総括
昇竜拳は、過去、最強の対空であったことなど
ただの１度も無い！！
弱点は二つ。
�＿�へのリーチが短い
読者の方で、昇竜拳を出したはいいが、
地上ガードされてしまった記憶は無いだろうか？
あるいはギリギリ届かずにスカされてしまった 記憶はないだろうか？
これが最大の弱点である。
手練のブランカ使いなど、イヤらしいくらいにこの弱点を突いてくる。
昇竜拳がギリギリ届かない間合いで垂直ジャンプを繰り返し、２択をかける。
ブランカ側はジャンプ攻撃を出すか出さないかの２択。
リュウ側は昇竜拳を出すか出さないかの２択。
しかし、
リュウが昇竜拳を空振りすれば、連続技で大ダメージを食らう のに対し、
ブランカはせいぜい昇竜拳１発のダメージを食らう程度
という、リスクとリターンが釣り合っていない２択に持ちこまれるのである。
カプエスでも有効だから、試してみ。
この弱点をカバーするには！！
遠距離立ち中Ｐや立ち強Ｋを遠慮なく使う。
昇竜拳がとどかねえときは、相打ち覚悟で通常技で撃墜する。
それでも届かないときは、上りジャンプ攻撃！！
�△瓩�りジャンプに対して無力
昇竜拳は前斜め上方向の攻撃には強い。
しかし、真上方向に対しては、かなり無力な技 なのである。
ノーマルジャンプに加えて、ハイジャンプというシステムを採用しているカプエス辺りが該当。
うまくいけば、めくりに合わせて昇竜拳が方向転換してくれる場合もあるのだが、そうでないことも多い。
これを狙って春麗がハイジャンプめくり弱Ｋとかやってきたときには、間違っても弱昇竜を狙っては行けない。
空振りしたところをすかさず畳み掛けてくるのがやつらの狙いである。
この弱点をカバーするには！！
間合いによって、めくりガードと、前進を使い分ける。
勇気を出して前に前進することで、相手のめくり攻撃をやり過ごしてしまうのである。
そのあとで投げに行くなり、通常技を重ねるなりは、相手との読みあいである。
あとがき。
昇竜拳が対空の王様などと言い始めた奴は、はっきり言って、
ジャンプの使い方を知らんヘタレ
である。
探せば、いくらでも弱点がある。
恐らくはトリカゴにされて、ムカついたのだろうが（苦笑）
しかし、概してリーチの短かったリュウ（キャミィに継いで２番目）
としては、なんとしても
昇竜拳の間合いでジャンプさせる→昇竜拳
という選択肢も重要であった。
しかし、これは、あくまでリュウ側の読みによって、
昇竜拳の間合いでの安易な前ジャンプに持ちこまれているのである。
我々シリーズ通してのリュウ使いとしては、
安易に昇竜拳のみを対空と考えるのではなく、
その他の手段も模索してもらいたい。
一人でも多く、この事実に気がつき、自由度の高い、変則的な対空を模索してもらいたい。